校長ブログ 詳細

掲載日:2017.03.03

卒業式 式辞

卒業式 式辞

 時折吹く風はまだ冷たいですが、長かった冬も終わり、春の訪れが感じられる本日、第104回京華女子高等学校卒業式を迎えました。
 卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。

(中略)

 ただいま卒業生172名一人一人に卒業証書をお渡しいたしました。卒業生は皆、晴れがましい笑顔で、本当に輝いていました。

(中略)

 卒業にあたり、まだ18歳の皆さんに、私はあえて『人生100年時代』についてお話ししたいと思います。今、専門家の間では、先進国で2007年生まれの人の約半数が、100歳まで生きると言われています。
今年1月にスイスのダボスで開催された「世界経済フォーラム2017」でもこのことが大いに話題になりました。

 日本では、2000年の100歳人口は1,100人だったのが、2015年には61,000人になったそうです。今から33年後の2050年には60万人にもなると予想されています。皆さんはそのころまだ50歳位ですから、100歳まで生きる可能性がとても高いと言えます。となると、それなりの人生設計が必要です。 

 先日、書類の整理をしながら、『梅の香り』のバックナンバーを読み返したところ、三十数年前の第19号に評論家の樋口恵子さんが本校生徒対象に「女の子の人生設計」と題して講演をしてくださったことが掲載されていました。その講演内容は、「人生85年、かつて人生50年といわれた時代とは違い、誰かの奥さん、誰かのお母さんと呼ばれ、主婦や母親の役割だけでは女性の人生は終わらない。ちゃんとフルネームで呼んでもらえるもう一つの自分を育てなければ」というものでした。樋口恵子さんは、東京家政大学の名誉教授で、男女共同参画審議会のメンバーでもあり、80代になられた現在でも『人生100年時代への船出』を執筆するなど、活躍しています。時代の変化と共に生き方のスタイルも変更が必要なことが分かります。

 さて、「人生100年時代」を迎え、何が変わり、何が大切になるのでしょうか。
 現代、人生を3つの期間に分けて、およそ20歳前後までが教育を受ける期間、それから60歳位までが仕事。その後は老後となっています。しかし、このスタイルでは、人生100年時代には、老後が40年間にもなってしまいます。60歳過ぎても生きがいを持ち、経済的にも安心できて、楽しい生き方をしたいものです。そのためには、若いうちから100歳まで生きるための人生設計が必要だと思います。重要なのは、3つあると思います。
第一に健康、第二に知識やスキル、それから、多様な人間関係です。元気で長生きするためには、若いころから食事や運動など生活習慣に気を付け、体力をつける必要があります。長く働き続けるには、専門的な知識や広い視野、資格や技術を持ち合わせていたら有利です。そして楽しく生きていくためには、色々な人たちと知り合い、コミュニケーションを大切にして、生涯の友人を作ることが大切です。

 今までと違った新しい世界『人生100年時代』を生きる皆さん、今から将来を見越して、人生設計をしてみて下さい。そしてこれからの時代を、楽しく自分らしく生き抜いてください。必要な時には京華女子で学んだことや精神を振り返り、大いに生かしてください。

 京華学園は、今年創立百二十周年を迎えます。卒業生の皆さん、どうかこの伝統ある学園で学んだことに自信をもって羽ばたいてください。私たち教職員も、在校生とともに、皆さんが母校として誇れるような学校であり続け、さらに発展させていきます。

 本日は、卒業おめでとうございます。
 皆さんの健やかで輝かしい未来と発展を心から願い、私の式辞といたします。
 
 京華女子高等学校 
 校長 大野葉子