オーストラリア語学研修(2週目)【8日目更新しました】
2026.07.27
学校NEWS
【8日目】
オーストラリア研修も、いよいよ第2週がスタートしました。
週末は、それぞれのホストファミリーと充実した時間を過ごしました。ショッピングやシドニー観光に出かけたり、家族で食事を楽しんだり、スポーツをしたりと、過ごし方はさまざま。月曜日の朝には、「とても楽しかった!」「英語をたくさん話すことができた!」と、週末の思い出を笑顔で話してくれる生徒が多く見られました。
ホームステイが始まって約1週間。最初は緊張していた生徒たちも、今ではホストファミリーとの生活にもすっかり慣れ、自然な笑顔で登校する姿が印象的でした。
この日の朝も、少しひんやりとしていましたが、寒すぎることはなく、とても過ごしやすい気候でした。冬とはいえ日中は暖かくなるオーストラリアらしい一日の始まりです。ほんと、オーストラリア(少なくとも、ここNew South Wales州は)って気候に恵まれているなと改めて思いました。
1時間目は、Mrs. Pam Howardによる英語の授業です。

まずは、ペアで協力して取り組む「間違い探し」のアクティビティ。お互いが持っている少しずつ異なるイラストを見比べながら、英語だけを使って違いを説明し合います。「右上に鳥がいるよ。」「私の絵には木が一本多いよ。」など、相手に分かりやすく伝えるために工夫しながら会話を続ける姿が見られました。


続いて行ったのは、ストーリーテリングの活動です。イラストやキーワードを手がかりに、自分たちで物語を組み立て、ペアで協力しながら英語で発表していきました。正しい英語を話すことだけではなく、「相手に伝えること」を意識しながら活動することで、実践的なコミュニケーション能力を養う貴重な時間となりました。




研修開始当初と比べると、生徒たちが英語を話し始めるまでの時間も短くなり、自信を持って積極的に会話を楽しむ姿が多く見られるようになりました。ホームステイや現地校での生活を通して、英語力だけでなく、「伝えようとする力」が着実に育っていることを実感します。
午前中の授業を終えると、Recess(リセス) の時間です。
オーストラリアの学校では、Recessは日本でいう20分休みのような時間で、昼食前に設けられています。生徒たちは軽食を食べたり、友達と談笑したり、校庭でボール遊びをしたりと、それぞれ思い思いに過ごします。日本の学校とは異なる学校文化を体験できることも、海外研修ならではの魅力です。基本的にリセスの時間帯は生徒は教室にいることができません(見ていると、強制的に外に出されているような印象を受けました…)。休み時間に教室に留まることができる日本とは大きな違いですね。

Recessの後は、JTの生徒たちと一緒に授業へ参加しました。
この日の授業もグループワークが中心で、日本とオーストラリアの生徒が一緒になって活動を進めました。JTの生徒たちは日本語で、京華女子の生徒たちは英語でコミュニケーションを取り、お互いが学んでいる言語を実際に使いながら交流を深めていきます。


「こんにちは。」「何歳ですか?」という日本語に対して英語で返したり、反対に英語で質問を受けて日本語を教えたりと、教室のあちこちで自然なLanguage Exchange(言語交流)が生まれていました。




相手に伝わるようにゆっくり話したり、身振り手振りを交えたり、分からない単語はお互いに教え合ったりする姿からは、「伝えたい」「理解したい」という気持ちが強く感じられました。どんどん自然に生徒同士で交流が生まれてきていることに驚いていると同時に、教員としても非常に嬉しい瞬間でした。


午後は、Aboriginal Art Lesson に参加しました。
この授業では、オーストラリア先住民であるアボリジナルの文化や芸術について学びながら、実際に作品づくりを体験しました。
…、と授業中ですが、いきなり携帯電話にアラートが鳴り始めました。これは災害などではなく、オーストラリア政府が全国一斉に実施した緊急警報システムのテストでした。日本の「Jアラート」のような仕組みで、山火事や洪水などの大規模災害が発生した際に、対象地域の携帯電話へ緊急情報を一斉配信するシステムです。その記念すべき試験運用日にたまたま研修中に居合わせることができました。ただ、日本の緊急地震速報ほどの「アラート感」はないので、果たして機能するのかどうか…?また、なってる携帯とそうでもないものとあり、こういういい加減さがさすがオーストラリアだなと感心(?)してしまいました。幸い実際の災害ではないので、テスト終了後は通常どおり研修を続けることができました。むしろ貴重な体験ができましたね!


※注釈として…aborigine「アボリジニ」という表現は差別用語として最近捉えられかねないので、パブリックな場所では"aboriginal people"や"indigenous Australian" などの呼称が適切です。また、今ではオーストラリア社会に溶け込んでおり、non-aboriginal peopleとの通婚も進んでいるため、一見するとaboriginal peopleと判断できない方々もたくさんいます。
まずは、アボリジナル文化を象徴する道具の一つであるboomerang (ブーメラン)に絵付けを行いました。伝統的なドットペインティングを取り入れながら、一人ひとりが思い思いのデザインを描き、世界に一つだけの作品を完成させました。






さらに、植物から抽出したエッセンシャルオイル(精油)を使ったアートにも挑戦しました。自然の香りを感じながら作品を仕上げるという、日本ではあまり体験することのできない活動に、生徒たちも興味深く取り組んでいました。

今回の授業で特に印象的だったのは、実際にアボリジナルにルーツを持つJTの生徒から直接話を聞くことができたことです。

レッスン後は、JTの校内に設置されているアボリジナル・トーテムの前に全員で集まり、その生徒からトーテムに込められた意味や、アボリジナルの文化、自然との共生の考え方などについて説明してもらいました。教科書では学ぶことのできない「生きた文化」に触れることができ、生徒たちも真剣な表情で耳を傾けていました。

ちなみに、このトーテムのモデルの鳥は「lyre bird」(ライアー・バード)という種類の鳥です。この鳥は様々音を真似るのに非常に長けている鳥です。だから「ライアー」と呼ばれているとか。
さらに、Bush Tucker(ブッシュ・タッカー)と呼ばれる、アボリジナルの人々が古くから食べてきた植物についても紹介していただきました。


実際にベリーの一種を試食する機会もあり、生徒たちは「少し渋みのあるリンゴみたいな味!」と、それぞれ感想を話しながらオーストラリアならではの味覚を楽しんでいました。
また、ユーカリの葉も実際に手に取り、その香りを体験しました。日本で見かけるユーカリの精油のような強い刺激はなく、自然でやさしく、どこか爽やかな香りが広がります。視覚だけでなく、味覚や嗅覚を通してもオーストラリアの自然を感じることができました。

文化は、本や映像だけではなく、実際に見て、聞いて、作って、味わい、香りを感じることで、より深く理解することができます。この日の授業は、生徒たちにとってアボリジナル文化を五感で学ぶ、非常に貴重な経験となりました。
第2週が始まり、生徒たちは英語でのコミュニケーションにも自信を持ち始めています。そして、言語だけではなく、歴史や文化、多様な価値観に触れることで、一人ひとりの視野も確実に広がってきているように感じます。



